私の家には今6匹の猫がいる。それぞれアニマルシェルターから譲り受けた子たちである。そして外にも3匹の面倒を見ている猫がいる。今日は野良猫出身のトトロの出会いから保護までのドキュメンタリーを書いていきます。

2年前に今の家を購入したときに、裏庭に現れたのがノラ雄猫の「トトロ」だった。名前の由来は、近所の森に住んでいること、毛のふさふさ感などから。

彼はボス猫らしく、近所の猫たちを管理していた。見慣れない猫がいれば怒って追いかけたし、自分の陣地を守るために色々な場所に一生懸命スプレーしていた。一番仲が良かったのはママというサビ猫で、長年寄り添った夫婦のようにいつも一緒にいて、隣でご飯を食べて眠った。
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トトロは顔面に怪我をよくしていた。それはボス猫らしく、逃げずに正面から戦った結果できた傷だと考えた。彼に餌を毎日あげようが、全くなつかなかった。彼は外が気に入っているのだからと思って、冬の氷点下になる頃には暖かい寝床を作ってあげたし、餌の少なくなる季節には少しだけ温めたウェットフードを与えた。
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去年の夏、外猫ママの赤ちゃんが3匹産まれたことをきっかけに避妊手術させて新しいオーナーを見つけようと決めて活動を開始。トトロは赤ちゃんの世話もママと一緒にした。ママや子猫たちが私たちになれて、懐いても私たちがトトロに触れたり、近くに行くことさえ難しかった。

けれど今年の夏。トトロはボロボロで帰ってきた。少しずつ、うちのデッキに作ったペット用のトランポリンで過ごす時間が増えた。狩りに行かず、うちのご飯を食べた。デッキから離れるのはトイレに行くときくらいだったし、旦那ちゃんや私に甘えるようになった。

触れるようになった時点で、心を許していると思ったので捕獲の準備をした。当時はデッキにママの息子のキャスパーと、トトロ、玄関ポーチには雌猫のメイちゃんがいる。メイちゃんはすでに誰かが手術をしてくれている地域猫だったけど、自分達の責任と考えて世話をしている。
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キャスパーはすぐに捕まり、手術をしてリリース。けれどうちの猫としてシェルターには登録してある。そしてトトロもすんなりと ケージに入ってくれた。

と!ここまでは良かったのだけど、検査と手術の準備の結果、彼の歯の状態がとても悪く、再入院が必要だということだった。近所のアニマルシェルターは自治体からの補助金と個人献金によって成り立っていて、避妊手術は無料、出される薬代も無料だ。

けどトトロの抜歯手術には約600ドル以上(日本円で90,661円:10/22/2024現在)かかるという。だけど、私と旦那ちゃんは出すことを決めて、それぞれのお小遣いから半分こにしようと思っていた…ところ。
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シェルターの受付のシャリーさんから連絡。「トトロの抜歯手術はうちで無料でやります」ということだった。わたしたちが地域猫の去勢手術や、シェルターで病気の猫、ケアが必要な猫がいたときや、施設に空室が無い時に、いつも引き取っていたから、それを考慮して手術代が無料いなったんだと思う。

金銭面でも本当に助かったし、彼も1日でも早く楽にさせてあげたかった。

手術後お迎えに行くと担当医が「トトロは今日は全ての歯を取りました。口内炎も出血もひどくて今日は入院することになります」と言われた。次の日に旦那ちゃんが彼を連れて帰り、投薬を一日4回。傷だらけの口内と免疫が下がっている中、彼も頑張った。担当医曰く歯も抜歯するときにホロホロと崩れるほど、弱かったのだそうだ。
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翌日迎えに行った時の彼は小さくなって箱に入れられていた。あんなに大きなボス猫だったのに、今はまるで赤ちゃんみたい。さまざまな検査とその結果によって早めに追加検査が必要だと判断したので、早めに動物病院へ連れて行きたくさんの検査をした。初診と検査で300ドル以上かかった。

彼の年齢はわからないけれど(歯がないから)5~8歳であろう彼の体はボロボロ。猫後天性免疫不全症候群(猫エイズ)にもかかっていた。たくさん自分のテリトリーや家族を守るために喧嘩をしてエイズをもらい、体が弱くなった結果、たくさん口内炎ができて、歯もボロボロになり、とても痛かったのを長年我慢していたみたいだった。
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季節も変わって2週間の隔離期間も終わり、彼は今うちの子たちと、頑張って仲良くなろうとしている。うちの子たちは少し怖がって(ボス猫だったのだから仕方ないが)喧嘩になることも多いけど、彼なりに前進しているみたいだ。
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そして今の状態はこう。私のことが好きみたいで、私のあとをいつも追ってくるし、胸の上でまぁるくなって眠る。心臓の音が聞こえると安心みたいで、いびきをかいて寝る。私たちの家族になるかは、まだ未定だけれど、少しずつ家猫として訓練できたらと思う。
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きっと全ての猫ちゃんたちを救うことはとても難しいと思うし、いまだに野良猫を嫌がる人、毒を盛る人、意地悪する人、猫を故意に捨てる人。色々な人がいて、悲しいニュースも多いけれど、できる限りで私は猫ちゃんたちのお世話をしたい。生まれてきて私に出会ったことが、彼らの人生のプラスになってくれたらと思う。

ここまで読んでいただいてありがとうございます。もし記事を読んで下さっている方が、猫を家族に迎えることを考えているのであれば、まずは地元の動物愛護施設や保護猫の活動をしている方へ連絡してみてください。

一年にどれだけの猫や犬が殺処分されているのか、ペットショップに猫たちが並ぶまでの悲惨な光景を、一度検索してみてください。全ての猫ちゃんたちが温かいお家で、幸せな人生を送れますように。

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